1968年3月4日大阪に生まれる。
学生時代からカメラ片手に世界中を旅し、数年前から本格的に写真の勉強を始めました。
尊敬できる師と信頼できる仲間に出会い、最近では日本から世界各地まで世界遺産および自然風景を‘体感’する撮影活動を行っています。
日本でもほぼ毎年東京で仲間たちと共同展などを行い、古代蓮の個展はパリにて行うこととなりこの写真集を作成しました。
そのきっかけは、自宅近くに咲いている‘古代蓮’を知り訪れた時、15年前にパリのオランジュリー美術館で見た、光の変化を追及したモネの睡蓮が脳裏に蘇ったからです。
撮影を行いながらぜひこの作品をパリで皆に見てもらいたい、そう強く願い、今回その想いを遂げられることとなりました。
古代蓮とは
今から約30年前埼玉県(東京の隣の県)行田(ぎょうだ)市で工事をした際にできたため池に蓮が生育していることがわかり、それが成長し開花を見るに至りました。
新聞、テレビなどででも話題になり全国的に有名になりました。
なぜなら、このように多くの蓮の実が出土し、それが自然発芽して一斉に開花したと言うことは今までの記録にもなく極めて珍しいことであった為です。
元来蓮は自然発芽する事はほとんどない種で、様々な立地および気候条件などのタイミングが合い、しかも自然発芽できる原始的なタイプゆえに自然発芽したと考えられるので、ほとんど奇跡に近い確率と考えられました。
更に驚くことに各専門機関および大学などで数年間調査研究した結果、この発芽した実は数千年前のものだと判明したことであります。
即ち、昔蓮が開花した後果実が落下し、泥土に埋まりその上にさらに何らかの要因で泥土が堆積し、地下1.5~2mくらいに永い休眠状態を続けていたのです。
そのとき腐ったり、化石化せず保存状態のよいものが今回発芽したと言うことが判明したのです。
まさに過去の遺産が現代に花開き、大昔の風景を今見ることができていると考えると神秘的な話であります。